「吸入」という言葉から、とても医療的な処置方法のイメージを抱くかもしれませんね。
また「フェイシャルスチーム」という言葉からは、エステティックの器具などをイメージする方も多いようです。
今回紹介するハーブ(または精油)を活用した「吸入」や「フェイシャルスチーム」はとても簡単、それなのに快適で気持ちよく、体やお肌に対する効果も期待できるハーブ療法の一つです。
どんなときにこの方法をするかというと
ハーブ吸入 ① 呼吸器系の不調(喉や気管の不調)
② 上気道感染症の予防とケア
フェイシャルスチーム ① 毛穴のクレンジング
② お肌の新陳代謝の促進
これらの目的で、私は吸入やフェイシャルスチームを行っています。
吸入とフェイシャルスチームは、目的が異なりますが方法は同じです。
したがって吸入をしているときにはおまけでフェイシャルスチームをしていることになりますし、逆に、フェイシャルスチームをしているときに、吸入でのどのケアも行われていることになります。
自分がどちらを目的でするかで、選択するハーブや精油が変わりますね。
吸入、フェイシャルスチームの方法
用意するものは、少し大きめのボウル、バスタオル、使用するハーブ(または精油)です。
ボウルの中にハーブ(または精油)を入れて、その中に沸騰したお湯を注ぎます。立ち昇る蒸気を顔全体に当てたり、深く吸い込むことで、呼吸器の粘膜やお肌の保湿を行ったり、毛穴のクレンジングが行えます。
見た目は少し怪しいですが、バスタオルを頭の上から被って、蒸気を逃さないようにするのがコツです。
蒸気が立ち昇らなくなったら終了のサインですが、その時間はだいたい3~5分。私は好きな曲を一曲かけ(3~5分)、その曲が終わるまでフェイシャルスチームを楽しむようにしています。子どもが小さいうちは、たった3~5分の確保も難しかったので、フェイシャルスチームは本当に贅沢な時間でした。
フェイシャルスチームに使用するハーブ
フェイシャルスチームを週に1回、定期的なお肌のケアとして取り入れることで、毛穴のディープクレンジング効果が期待できます。
クレイパックをする前にフェイシャルスチームを取り入れるだけで、クレイパックの効果を倍増させることもできます。エステティックサロンでもパックまえにはスチーマーでお肌を温め、毛穴を開かせていますね。それが自宅で行えることになります。
フェイシャルスチーム時にはハーブの芳香成分(または精油)の蒸気を吸い込むのでリラックス効果も得られます。
血行促進作用が期待できるものや、殺菌成分が期待できるもの、抗酸化作用(アンチエイジング作用)が期待できるもの、保湿作用が期待できるものを選ぶと、お肌の健康につながり、美肌効果が期待できますね。
具体的に私がよく利用するハーブは、ローズ、セージ、ローズマリー、ラベンダー、エルダーです。フェイシャルスチームが終わったあとは、これらのハーブの浸出液としてお風呂に入れたり、クレイパックを溶く溶液として使っています。
スキンケアのための講座では、みんなで一緒にフェイシャルスチームを行います。その時の写真です。
ハーブ吸入に使用するハーブ
ハーブ吸入をするときは、喉がイガイガするとき、声がれが気になる時、鼻づまりや痰などカタル症状が気になる時、気管や肺をすっきりさせたいときなどに行います。
方法はフェイシャルスチームと同じですが、選択するハーブや精油は去痰作用や殺菌作用、保護作用などを有するものが多いです。
具体的に私がよく利用するハーブは、ユーカリ、タイム、モナルダ、ローズマリー、ミント、ティートリーなどです。
のどの調子がおかしい時は、蒸気吸入しながら声を出してみると、発声のときに使っている器官などに意識して蒸気をあてることができます。
子どものケアにも、蒸気吸入はよく利用します。
子どもたちも楽しみながらやってくれます。
蒸気吸入しおえた浸出液は、そのあとうがいに使うことが多いです。
そのままお風呂に入れてもいいですね。
「ハーブ吸入」と「フェイシャルスチーム」。どちらも何かのついでに行うものではなく、わざわざ行うお手当になりますが、定期的に行う価値は十分あります。
ぜひ日々の生活に取り入れてみてくださいね。