ハーブ(薬用植物)と仲良くなるためにー浸出油

ハーブの有効成分は水溶性のものと脂溶性のものがあります。(もちろん両方の性質をもつものもあります。)

なじみのあるものでいうと、ビタミンと同じですね。

ビタミンも水溶性と脂溶性のものがあり、その性質によって調理法や摂取方法など工夫が必要・・・と学校の家庭科の時間に習いましたよね。はるか昔のお話ですが・・・。

ハーブに含まれる有効成分もそのように分類することができ、活用するときに、この植物のどの成分をメインで取り出したいか、ということで加工方法が変わってきます。

水溶性の有効成分しか含まれていない、とか、逆に、脂溶性の有効成分しか含まれていない、という植物は存在しません。

ハーブティーを入れたとき、無味無色のお湯を注いで味や色がついたお茶ができあがる時点で水溶性の成分がでてきているわけですし、

オイルに付け込んだときには、使用したオイルの色や風味以外のものがたとえ薄くても出てきています。

自分はどちらの成分がほしいのか、ですね。

その点チンキ剤は、水溶性、脂溶性、両方の成分がある程度とれます。チンキ剤作成に使用したアルコールの種類で、抽出成分に差は出てきますが、アルコール自体が両方の性質をもっているため、チンキ剤は効率よく有効成分が抽出できる方法ですね。

浸出油(インフューズドオイル)とは

植物の脂溶性の有効成分がほしいとき、手っ取り早い方法に、植物油に漬け込む方法があります。このようにして出来上がったものを浸出油(インフューズドオイル)とよんでいます。

ハーブショップやアロマショップなどでも、すでに作成された浸出油が販売されてますね。カレンデュラやセントジョーンズワートなどが有名ですね。

材料をそろえたり、浸出させる手間が省ける分、既製品は結構高い値段になっています。

時間をかけて自分で作るか、高いけれどお店で買うか・・・ですね。その時の自分の状況で選択するといいですね。

また漬け込む植物油もいろいろです。販売されているものは、オリーブオイルやアーモンドオイルに漬け込まれているものが多いです。

私は出てきた色や香りをできるだけ感じたいので、色や香りが薄いサンフラワーオイルで作ることが多いですが、最近はホホバオイルで漬け込むことが多くなりました。

ホホバオイルは植物油のような感触ですが、油脂ではなくワックスになります。

それでも浸出油を作ったときに、植物油で漬け込んだときとほとんど変わらないことが確認できたので、ホホバオイルで漬け込むことも増えてきました。

浸出油作成時の植物油の選択については、改めて書くことにします。

浸出油の作り方

加熱しながら浸出させる温浸法(マセレーション法)と、常温で浸出させる冷浸法(アンフルラージュ法)があります。どちらも一長一短あります。

温浸法による浸出油の作り方

用意するもの(アーモンドオイル使用の場合):アーモンドオイル、ドライハーブ、耐熱容器(耐熱ガラスが理想)、混ぜ棒、ガーゼ、遮光瓶、ラベルシール

作り方:① 耐熱容器にアーモンドオイルとドライハーブを入れる。ハーブとオイルの割合は、オイルの中でハーブが十分泳げるくらいの割合にする。瓶に入れた場合、瓶の高さの1/2くらいにハーブをいれ、9分目くらいまでオイルを注ぐ感じ。

② ①を湯煎する。直接火にかけると、オイルの温度が上がりすぎるので、必ず湯煎にする。時々かき混ぜながら2時間ほど加熱する。

③ アーモンドオイルにハーブの香りや色が移ったことを確認したら、ガーゼを使って、②を濾す。このときの色の確認でガラスなどの透明の容器が望ましい。

④ ③で引きあげたオイルは遮光瓶で保存する。瓶にハーブ名、日付を書いたシールを貼る。

作業中は火傷に注意する必要があり、湯煎しているため、その場を離れることができないが、1日でつくることができる。また熱を利用しているため、ハーブの有効成分が取り出しやすい。

冷浸法による浸出油の作り方

用意するもの(アーモンドオイル使用の場合):漬け込み時・・・アーモンドオイル、ドライハーブ、透明のガラス瓶、ラベルシール 引きあげ時・・・ガーゼ、遮光瓶、ラベルシール

作り方:① ガラス瓶に高さ1/2の高さまでドライハーブをいれ、瓶の9分目までアーモンドオイルを入れて、蓋をする。

② ハーブ名、日付を書いたラベルシールを貼りつけ、成分がよく抽出されるようには、一日1回は瓶をシェイクする。このときに色の移り変わりなどを確認するのも楽しい。

2週間ほど漬け込んだのちに引きあげる。

③ ガーゼを使って②を濾し、出来上がった浸出油は遮光瓶に保存する。ハーブ名、日付を書いたラベルシールを貼る。

漬け込んでシェイクするだけ、と作業自体は簡単だが、2週間の日数が必要なことと、加熱していないため有効成分の抽出が加熱した時と比較すると少ないときがある。そのように感じたときは、引きあげたときのハーブを再度漬け込むときもある。

浸出油の使い方

温浸法であれ、冷浸法であれ、出来上がった浸出油は、通常の植物油と同様に使用することができます。

例えば、トリートメントオイルを作成するときに、浸出油を使用するのもいいですね。出来上がった浸出油の色や香りで希釈して使用するかどうか判断するといいと思います。

私は濃いオレンジ色のカレンデュラ油はほかの植物油に混ぜて使うことが多いですが、ラベンダーやローズの浸出油などは希釈せずそのままマッサージに使ってます。

カレンデュラのオイルも、フェイスやボディのトリートメントに使用するときは希釈してますが、目元や法令線のポイントケアには希釈せずそのまま使ってます。

バームやクリームの材料には必ず何かのハーブの浸出油で作るようにしています。赤(紫根)、オレンジ(カレンデュラ)、黄色(柚子)、緑(ゼラニウムやローズマリー)、黄緑(アーティチョークやセイタカアワダチソウ)と、浸出油もハーブによって色が異なるので、カラフルなバームが出来上がり使うときもとても楽しいです。

精油とはまた違った、ハーブのもつ自然な香りも楽しめるのが浸出油のすばらしさ。

ぜひ浸出油でハーブの魅力を感じてみてくださいね。

 

 

 

 

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